はい、こんにちは!白米です。
今回のお話は、『過干渉』。
分かっているし、良くないことだと思っていても、ついつい口出ししちゃう。やってあげたくなり、手が出ちゃう。後で後悔してしまうんですよね。こんな気持ちになったことありませんか?
子供のことだから、ついついね。そのついついが重なり続け、年数が経過すると大変なことになってしますんです。
私、もしかしたら、干渉し過ぎかも?!と思ったら、チャンスです。今からでも引き返せるはずです。だって自分の行動に疑問を感じて、意識が変わっているわけですから、行動が変われば、脱却できるんです。
だから、チャンス!なんです。
今回も、前編と後編でお送りするのですが、前編では「過干渉とは?」やその後の影響についてお話します。後編では、もしそうなった場合の対処法や引き返す方法をお伝えします。
では、はじまり!
過干渉とは
過干渉とは
過干渉 読み方:かかんしょう
必要以上に関与すること。一般的な限度を超えて関わること。過剰に干渉すること。主に親の子に対する干渉を指す語として用いられる。
Weblio辞書より抜粋
文部科学省 中央教育審議会 生涯学習分科会のデータでは、「家庭の教育力が低下している理由」の第一位が、「子どもに対して、過保護、甘やかせすぎや過干渉な親の増加」を挙げています。
多くの保護者の方が、過干渉かもしれない?!と悩んでいることがわかるデータですね。そして、このデータでも分かるように、過干渉は、家庭の教育力を低下させる要因なんです。
過干渉の始まり
転ばぬ先の杖
過干渉の始まりは、「愛」です。我が子はかわいいんです。特にママさんにとっては、お腹を痛めて産んだ分身です。そりゃ、かわいい!
そして、心配でもあるんですよね。色々と心配になることは沢山ありますよね。だから気にかけるんです。正に「愛」ですよね。
その愛が行き過ぎることで、干渉が多くなるわけです。口を出して嫌な想いをしないで済むようにしてあげたい!経験が少ない子どもの未来を照らす光になるわけです。
その結果、何でもかんでも口を出すようになってきます。苦しまないために、嫌な想いをしないために、傷つかないために。だんだんとエスカレートしていき、最初の我が子への愛情よりも親としての責務が強くなり、レールを敷くようになっていく。。。
想いが強い故に
この子の未来は、〇〇であってほしい!からの、〇〇であるべきだ!〇〇しないとダメだ!となっていくきます。保護者の想いが強ければ強いほど、子どもを置き去りにし、突っ走てしまうわけです。
想いが強ければ強いほど、希望や願望から、責務に変化することで、口出し手出しが多くなりがちです。
子離れできない
子どもたちは、放っておいても成長し、親から離れていくものです。
しかし、その親離れを汲み取ることができず、干渉することで、過干渉となる場合があります。
特に、中学生という年代の子どもたちは、まだまだ子どもの部分を持っていますが、自我が芽生え、アイデンティティーを確立しようとする年代でもあるわけです。しかし、保護者からしてみたら、まだまだ子ども。
ここにお互いの認識のずれが生じるわけです。いままではよかったけど、年齢を重ねることで、過干渉になってしまうケースが往々にしてあります。
過保護と過干渉
過干渉は子供の意見を無視して行動や考えを極端に制限することを指し、過保護は子供の意見を尊重するものの甘やかしすぎる、という明確な違いがあります。同じように使用してします方が多いのですが、真逆の言葉とも言えます。
どちらにしろ、『過』とついている以上、程度を超えている状態であると言えますね。
ただ、これは家庭環境や保護者の価値観によって様々です。比べる対象が正式にありませんので、明確な基準が存在していません。ある程度の人が話を聞いて、それは…と思うことが該当すると考えていいでしょう。
この過保護、過干渉は、より行き過ぎると大変なことになります。毒親という存在に進化してしまうので、引き返せるうちに引き返しましょう。因みに、この毒親とは、明確な定義はありません。俗語です。一般的には、子どもを支配したり、傷つけたりして、子どもにとって「毒」になる親のことを指します。
過干渉の保護者の行動
過干渉の保護者の傾向として挙げられるのが以下の5つの行動です。
- 話を遮る
- 反対意見しか出さない、問題ばかり指摘する
- 選択肢を奪う
- 決めつける
- 誉めない
では、詳しく見てみましょう。
話を遮る
過干渉の親は、子どもの話を途中で遮ったり、話す前に結論を出して有無を言わせない状況にしてしまう傾向があります。
子どもが意見を言う際にも、先に「お母さんは、〇〇の方がいいと思うけど?!」と意見を押し付けることで、レールを敷こうとします。
大人なので、色々な思惑があるのでしょう。保護者に従ってほしいと願うことからの一言なのか、子どもをコントロールしたいという欲求なのか…。その時々で思惑があると思いますが、結果としては、子どもの話なのに、中心にいるのは保護者となるわけです。
例えば、面談。先生は子どもに話かけていることでも、お母さんが答えてしまう。もう一度子どもに問いかえると、「そうです。」の一言で終わる。
いやいや、こっちは、息子に聞いてんだぜ?!と白米は多々思ったことがあります。「先生あるある」でもあります。
反対意見しか出さない、問題ばかり指摘する
子どもの希望に対し、反対意見しか出さない。これも過干渉のテクニックですね。
反対意見を沢山出すことで、思考力を奪い、保護者の意見に従わせるもの。
保護者は、大人なので先が見通すことができます。だからこそ、その考えは無謀だよ…ってなると言いたくなっちゃいますよね。その結果、話し合いというよりも、脱線しまくり、言いくるめて終わる。
様々な面で親の方が立場が強いですから、当然の結果といえば、当然なんですがね。
無謀なことよりも、堅実なことの方がいい。夢みたいなことよりも、現実を見てほしい。
意見を子どもに言わせることで、話を聞いたことにして決定権を行使してしまうケースはよくあります。
白米が靴屋時代もよくありました。子どもはこっちの靴が履きたい!と言う。しかし、カラーが奇抜だったり、形が気に喰わないものは、却下するんです。その際に、反対意見を列挙するわけです。服に合わせにくい。似合わない。お母さんは好きじゃない。ここの部分は履きづらいよ、きっと。などなど。
段々と子どもはやる気を失せていき、じゃ、お母さんが言ったのでいい!と言います。お母さんは嬉々として試し履きのサイズを白米に注文するのです。
選択肢を奪う
よくあるのが、志望校の話。家庭内で割れることがあります。親の希望としては、〇〇高校に行ってほしい。でも、子どもとしては□□高校に行きたいけど…。別々でお母さんからも子どもからも聞くことがありました。
そんな時にお母さんがある言葉を口にします。「折角私が探してあげたのに…」って。「もうここにしなさい!」
子どものための学校探しは、素晴らしい行動だと思います。が、将来学校に行くのは本人であって、お母さんではありません!とはっきり言ったことがあります。
子どものために…。めちゃくちゃいい言葉です。しかし、本当に子どものためなの?!って思う時があるんです。自分の意見を通すための言い訳では?!と思う時がよくありました。
進路だけではありません。先程の靴の話もそうです。自分の意見を正当化するための言動ですよね。
決めつける
決めつけるのは、進路やファッションだけではありません。子どもの性格も決めつけて、話を進めてしまいます。
年代により、子どもは成長します。しかし、保護者の中では、まだまだ子ども。だから、幼少期の性格や行動をそのまま成長しても追い続けます。保護者は、幼少期の性格を信じ、行動します。
特に中学生時代。子どもが、自分のアイデンティティーを確立しようとしている最中に、幼少期の性格を持ち出されても、嫌がられるだけですよね。
「この子はこういう子だから…」本当にそうでしょうか?!中高生になると、家の中の顔と、外の顔を使い分けすることもできます。家の中の顔しか見ることのできないママさんには、そう映るのかもしれません。しかし、成長してるんですよ♪
うまくアップデートできていないことで、過干渉になってしまうケースは多いです。
誉めない
正式には、誉めポイントが見つけられない。身内には厳しくなるものですが、過干渉の保護者は、基準が自分になりがちです。大人である保護者を基準にされてしまうと、成長も何もありません。
誉めるべきポイントが見つからない。寧ろ、ツッコミポイントばかり目についてしまう。
当然、ツッコミますよね。そうすると、最初にお話しした「話を遮る」が始まります。
また、マイナスの仮定法で攻めることが多いかもしれませんね。「あそこで〇〇だったら、□□になっていたかもしれないのに…」。悪い方に話を持っていく。
言い方を変えるだけで、話の流れは確実に変わる。でも、悪い方を選択してしまう。
要するに
どれも共通して言えることは、【軸が自分である】ということです。子どもの人生の主役は子ども自身です。しかし、過干渉であることで、子どもの人生でありながら、陰から操るフィクサーのようになっています。
意のままに操る黒幕は、勝手な行動を許しません。子どもの意見を尊重してるように見せかける分、毒親よりも質が悪いかもしれません。毒親は、自らが前に出て主導権を握る魔王ですから、倒してしまえば終わります。しかし、フィクサーはそうもいかない。
過干渉からの子どもへの影響
では、過干渉を受け続けた子どもがどうなるか見てみましょう。
- 思考力低下
- 主体性低下
- 選択できない
- 無気力
- ストレス過多
どれもいい感じには見えませんね。詳しく見てみましょう。
思考力低下
話を遮られ、自分が考えたことを否定され、決断は保護者が持っていくことで、考える力を失います。だって、考えても無駄なんですから。ママさんの一言で、簡単にひっくり返されてしますんです。
ママさんが決めてきたことで、思考する能力が鍛えられず、思考しない頭になってしまいます。
思考することは、大変重要なことである!と、白米は以前の記事でも申し上げました。もし読んでない方がいらっしゃれば、チェックしてみてください。
思考は、表現することで初めて他人の目に触れられるものです。他人の目に触れらることで、様々な判断ができます。その思考が浅い?深い?広い?狭い?他人はどう見てるの?!などなど。考えを話すことでしか得ることができないものです。
しかし、思考を放棄する癖がついてしまった場合は、長い時間かけて思考を養う必要があります。非常に危険な状態になってしまうのです。
選択できない
思考力が低下することで、生じる弊害です。正しい判断ができなくなります。選択することを保護者に任せてきてしまったので、選択や判断、決断力が欠けていきます。
優柔不断とは違います。優柔不断は迷って迷って決められない人のことですよね。今回のケースは、迷うとこすらできない可能性があります。判断基準が保護者で生きてきているので、どう決めていいかわからないんです。しかも、思考する癖もついてない。
この状態になってしまうと、ママさんが出張らずにはいられない!そりゃ、過干渉にもなりますよね。でも、そう仕向けたのは、過干渉の保護者さんです。
主体性低下
色々否定され、自分の考えを持たない状態になることにより、主体性をなくします。自分で何かしようとしなくなります。背景には、自信がない、責任がない…など様々です。
承認されることで、自分の行動に自信を持つことができるようになり、自己肯定感が発揮され、主体性が生まれます。そして、成功に基づいて、自分の強みを認識し、挑戦することができるのです。
しかし、選択を保護者や他者に委ねてしまった場合は、自分のことでも当事者意識はなく、責任は決断した人のせいにします。人のせいにすることで、自分は悪くない。という自己防衛本能が働きます。失敗した時に、正しく失敗を認めることができないと、PDCAがうまく回りません。悪い部分を直すこともできないまま、次の挑戦する機会がやってきます。
失敗し続けることで、自信もカラカラになり、逃げ癖がつくんです。どうやったら成功するかではなく、自分が傷つかない方法を考える。どんどん自分が無くなっていくんですよね。
無気力
考えることもしない、選択できない、判断できない、決められない、と【ないないづくし】の子どもは、無気力になっていきます。なぜなら、全部やってくれる保護者さんがいるんですから。
自分で何かをする必要がありません。そして、自分が何かをしようとしたら否定されてしまう。そうなると、夢も希望もないですよね。その代わり、失望もありません。何も望まないんです。目の前のことすらどうでもよくなる…。
子どもたちからしてみたら、何をしていいか、さっぱり分からないんですよね。空っぽなんです。目の前の好きなことだけをする状態。。。
近年、急速に増えていると感じます。苦労する子というのは、一昔前は、ヤンキーなどのやんちゃな子が多かったのですが、無気力な空っぽな子の方が難しいです。自分がどうなりたいのか、遠い未来ではなく、近い未来でも想像できないので、根気よく根っこを探るしかありません。
ストレス過多
抑圧された状態が続くことで、精神疾患を患うケースがあります。
保護者の思う通りにできないことが失敗と信じ、行動を起こす。しかし、自分は本当はこうしたい!と思っていたら、心の中でちぐはぐになっていくのです。
そのチグハグな状態が精神疾患です。もし、体に異変が起きた場合は、すぐにお医者さんに行きましょう。精神関係の病院は、当たり外れが非常に多いです。すぐに診察してくれるようなところは、危ないと言われたことがあります。
昔に比べると、病名が多くなり、細分化されています。そして、近年急速に増えているのが精神疾患です。年齢は関係ないそうです。信頼できるお医者さんから照会してもらうことを強くお勧めします。
まとめ
いかがだったでしょうか?過干渉が巻き起こす嵐…。
子どもの未来を考え、様々な苦痛や悲痛から遠ざけるために【愛のある行動】。そこに待ち受ける悲劇です。
では、前編の復習をしていきましょう。
過干渉の保護者の行動
- 話を遮る
- 反対意見しか出さない、問題ばかり指摘する
- 選択肢を奪う
- 決めつける
- 誉めない
過干渉の保護者は、軸が自分であることが特徴です。
過干渉からの子どもへの影響
- 思考力低下
- 主体性低下
- 選択できない
- 無気力
- ストレス過多
後編では過干渉かと思ったら見直してほしい行動や脱却方法をお伝えします。
では、また。
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