(後編)神奈川県公立高校入試制度変更!その驚きの内容と対策方法 の話

教育

はい、こんにちは!白米です。

さて、前編に引き続き、神奈川県公立高校の入試制度が変更する発表のお話をしていきましょう。

前編は、入試制度の変更点を中心に話していきました。

(前編)神奈川県公立高校入試制度変更!その驚きの内容と対策方法 の話

前編を読んでいない方は、まずこちらからチェックしてください。

後編は、その変更に伴い、これからの対策方法をお話したいと思います。

前編でもお話しましたが、決まったのはまだ大枠だけです。決まり切っていない部分も多いので、現時点でのお話とさせて頂きます。細かい部分が決まった時点で、白米の案も変更になるかもしれない、と思ってください。

では、はじまり

前編の復習

変更時期は、2024年度入試。現在中学2年生(2008年4月~2009年3月生まれ)の入試から変更になります。当然それよりも下の学年の子は全員対象になります。

大きな変更点は、面接が撤廃される、ということ。ただ、希望校は特色検査という形で残ります。

それに伴い、各学校の選抜比率が変化します。

1次選考では、最大値6だった比率が8まで上がる可能性ありです。

2次選考では、面接の代わりに、内申の観点である「主体的に学習に取り組む態度」を数値化し、得点に換算。

  • A→3点
  • B→2点
  • C→1点

9教科合計で27点満点。それを比率で計算しなおし、学力検査と合わせて合否が決まります。

より詳しいことを知りたい場合は、

神奈川県公立高等学校入学者選抜制度改善方針について(PDF:379KB)

こちらをご覧ください。

バランスよく成果を積み上げないと高校受験が厳しくなるんだということを頭に入れておいてください。

対策方法①内申を取ろう

内申の観点は現在3種類あります。

  • 知識・技能
  • 思考・判断・表現
  • 主体的に学習に取り組む態度

この3観点を総合して、最終的なその学期の評定が付きます。

詳しくは、文部科学省HP児童生徒の学習評価の在り方について(報告)をご確認ください。

観点の集合体が最終的な評定になるので、観点一つづつ上げることができれば、最終評価の評定が上がるのです。どの観点がどういうモノなのかをまずは知りましょう。

自分が上げやすい観点から上げていくのが一番の近道です。

各教科の先生によりますが、多くの先生が知識技能観点問題と思考判断表現観点問題で色分けして〇をつけていますね。テストの得点蘭も知識蘭、思考蘭で分けられています。

昔のように赤一色の〇付けではありません。

観点の評価を上げる意識を持つ

知識・技能

○ 「知識・技能」の評価は、各教科等における学習の過程を通した知識及び技
能の習得状況について評価を行うとともに、それらを既有の知識及び技能と
関連付けたり活用したりする中で、他の学習や生活の場面でも活用できる程
度に概念等を理解したり、技能を習得したりしているかについて評価するも
のである。

文部科学省HP 児童生徒の学習評価の在り方について(報告)より抜粋

知識問題が中心だということがわかります。

覚えないといけない部分を覚えてますか??ということですね。

例えば、数学で語句問題が出る場合があります。その語句問題は知識問題だとおいうことになります。

具体的な評価方法としては、ペーパーテストにおいて、事実的な知識の習
得を問う問題と、知識の概念的な理解を問う問題とのバランスに配慮するなど
の工夫改善を図るとともに、例えば、児童生徒が文章による説明をしたり、各教
科等の内容の特質に応じて、観察・実験をしたり、式やグラフで表現したり
するなど実際に知識や技能を用いる場面を設けるなど、多様な方法を適切に
取り入れていくことが考えられる。

文部科学省HP 児童生徒の学習評価の在り方について(報告)より抜粋

基本は、テストで配点が決まる、ということです。

しかし、授業中やノート提出において、知識の概念を発言したり、記入することで、知識点になることがあります。テストだけ取れていれば問題ないって時代ではなくなりました。

思考・判断・表現

「思考・判断・表現」の評価は、各教科等の知識及び技能を活用して課題
を解決する等のために必要な思考力、判断力、表現力等を身に付けているか
どうかを評価するものである。

文部科学省HP 児童生徒の学習評価の在り方について(報告)より抜粋

テストでいうと、記述問題がこの観点に入ります。語句問題は難しいから飛ばしてしまう子はよくいますが、飛ばすことでこの観点に点数が入らなくなるのです。

具体的な評価方法としては、ペーパーテストのみならず、論述やレポートの作成、発表、グループでの話合い、作品の制作や表現等の多様な活動を取り入れたり、それらを集めたポートフォリオを活用したりするなど評価方法を工夫することが考えられる。

文部科学省HP 児童生徒の学習評価の在り方について(報告)より抜粋

やはりこちらもテストだけではなく、普段の授業や提出物からも選考されますね。レポート提出、グループ発表。もしかしたら、先生によってはテストよりもこちらに比重を置いているかもしれません。

担当の先生の癖や好みを知っておくと対策が組みやすいですね。

主体的に学習に取り組む態度

この観点が今回の焦点です。受験方式が変更されたことで重要なポジションになっています。

受験での選考材料になるのは、中3の内申になるのですが、早めに手を打つならば、中2、中1生は今から頑張りましょう。人が判断するのが評価です。いきなり他人が評価を180度変えることはありません。

しかも、先生の主観が強く反映される観点でもあります。

「頑張っている」は定性面ですので、人によって基準が違うのです。生徒が自分なりに頑張っていても、先生に認められなければ、「頑張っていない」になる可能性があります。

悲しいことですが、それが「評価」なのです。

答申が指摘するとおり「学びに向かう力、人間性等」は、知識及び技
能、思考力、判断力、表現力等をどのような方向性で働かせていくかを決定
付ける重要な要素であり、学習評価と学習指導を通じて「学びに向かう力、
人間性等」の涵養を図ることは、生涯にわたり学習する基盤を形成する上で
も極めて重要である。

文部科学省HP 児童生徒の学習評価の在り方について(報告)より抜粋

ということは、上の2観点が絡み合う観点であるといえますね。

「主体的に学習に取り組む態度」の評価に際しては、単
に継続的な行動や積極的な発言等を行うなど、性格や行動面の傾向を評価す
るということではなく、各教科等の「主体的に学習に取り組む態度」に係る評
価の観点の趣旨に照らして、知識及び技能を獲得したり、思考力、判断力、表
現力等を身に付けたりするために、自らの学習状況を把握し、学習の進め方に
ついて試行錯誤するなど自らの学習を調整しながら、学ぼうとしているかど
うかという意思的な側面を評価することが重要である。

文部科学省HP 児童生徒の学習評価の在り方について(報告)より抜粋

自らの学習状況を把握し、学習の進め方について試行錯誤するなど自らの学習を調整しながら、学ぼうとしているか」ここがポイント!学ぼうとしているか。そう見られたら評価があがるわけです。

むしろ、学ぼうとしている結果、習得出来たら、点数が上がる。そのことにより、知識項目や思考項目の点数も上がるよね?!って仕組みです。

テストが苦手な子もいるでしょう。そういう子は、ノートやレポート、課題の提出で学習の調整がしてあり、その跡が見られることで、「学ぼうとしている」と認められます。

ノートや課題の提出については以前記事にしておりますので、参考にしてみてください。

今から練習しとこうね♪これからの人生に役に立つメモの取り方!! 中学生編 の話

えっ?!そんなんで上がる?!内申(成果)を上げる3つの方法!!

技能教科を疎かにしない

誰もが先に思い浮かぶのは、主要5教科ですよね。当然です。

受験において学力調査の選考科目でもありますから、まず頑張りましょう!となります。

しかし、技能科目4教科も重要となってきます。

重点科目2倍となっている学校以外は、英語で5を取っても、美術で5を取っても同じ価値なんです。

しかも中間試験がない技能科目は、テストの回数が少ないんです。

技能科目は、上げやすい科目であると認識してください。

油断しがちな科目であり、保護者の皆さんも「ま、仕方ないか」になりがち。本当にそれで大丈夫ですか?!

ちゃんと授業を受け、提出物を出し、最後にテストを少し頑張るだけで、英語数学に比べると簡単に成績を残しやすい科目なんです。だったら、ちゃんとやったほうが得ですよね。

受験は9教科の総合で点で決まることを忘れないでください。

対策方法②早めに志望校の選定を!

志望校は3校~4校がベスト

受験制度の変更により、比率が変わります。面接分を各学校は、内申と学科に配分します。

その比率は、2023年5月に決定するそうです。比率は、各学校が大事にしているポイントのメッセージでもあります。

それを見てから決めようかな?!では動き出しが遅くなります。それまでに当たりをつけておくことが重要となります。

当たりをつける志望校は、3校~4校がベストです。

  • 第一志望・・・行きたい学校
  • 第二志望・・・同じくらい行きたいけど迷っている学校
  • 第三志望・・・ここならいけそうだなっていう学校。
  • 第四志望・・・併願私立校

ここから時間をかけて精査していくのです。今決めきる必要はありません。

気持ちも変わると思うんです。今は明るい学校を基準に選んだとしても、中3になったら大学進学を基準に選びなおすかもしれません。

だから、その都度1校に絞らず、志望校の候補を持っておきましょう。

2023年5月になった時に、比率の発表があるまでは、自分の希望や現在の成績を基準に調べておきましょう。発表があった段階で自分の特性に合わせて考えなおすのをお勧めします。

学校は3パターンに分けられます。

  • 内申に比重を置く学校…学校のことがちゃんとできる子が欲しい
  • 学力に比重を置く学校…学力が高い子が欲しい
  • バランス型…両方できる子が欲しい

自分がどういう学校ならば楽しい学校生活を送れるかを考えましょう。

中3の夏までに決める

夏までに一応の学校は決めておきましょう。

多くの学校は夏休み中にイベントを行う可能性があります。各学校のHPを確認してみてください。

例えば、瀬谷高校。6/11に早速第一回学校説明会がありますね。夏休み中にも学校説明会が開かれます。最近の傾向として、ZOOMでのオンライン説明会の可能性もあります。

どの説明会や見学会もそうですが、予約制です。

まだ公開されていない学校もあると思いますが、細かくチェックしておきましょう。学校説明会は、中2でも行って大丈夫ですので、早めに動いておくことをお勧めします。

令和4年度瀬谷高等学校・学校説明会実施予定

行きたい学校が見つければ、その分やる気も上がります。何のために勉強をしているかが明確になるので、火がつくのです。

内申を上げる理由、学力を上げる理由、塾に行く理由、勉強をする理由・・・・

答えが無限に存在するものが、1本の線になる瞬間です。

対策方法③学力向上

中3の夏は忙しい

中3の夏は、天王山です。

関係ありませんが、天王山とは、1582年山崎の戦いの際に古くから水陸交通の要地となっていた「天王山」を先に占領した羽柴秀吉(豊臣秀吉)が明智光秀を破ったことで、天下を治める第一歩になりました。そのことから、天王山とは、勝負を決める大事な局面、勝敗の分岐点を指します。

そんな天下を治める手前の戦いが中3生にとっては、「」です。

受験範囲は、中学の教科書に載っていることの全てです。しかし、どの中学校でも全範囲を網羅することが難しい現実があります。ということは、範囲が終わるのを待っていると受験に間に合わないのです。

進学塾であれば、どの塾でもそうですが、夏期講習で中3内容を予習します。そうしなければ、秋以降に受験対策に入れないのです。

夏休みは、学校の宿題も多い。毎日塾がある。部活も引退間際で大会がある。などなど、様々な要因が全て乗っかってくるのです。

だから、ちゃんとスケジュール調整をして、勉強する時間を確保しましょう。

一番よくない状況は、塾任せにしてしまうこと。塾で勉強したからいいや!になると前に進みません。どの子でもそうですが、夏の始まりの時の授業を夏の終わりには忘れている…。なんてことは往々にしてあります。

ちゃんと目の前の宿題やわかっていないことの精査を怠らない様にしましょう。

中2生は復習が肝

中3は忙しいことは、お分かり頂けたかと思います。

復習をちゃんとやりましょう。と口酸っぱく中3の時にも言われますが、そんなにできないよ~ってなるのが落ちです。

できないことを沢山言われるのは、かなりのストレスになります。

そうならないためにも、中2の間に目の前のことと中1からの復習をしておきましょう

完璧に仕上げる必要はありません。「ある程度覚えている」という状態にしておくのがよろしいでしょう。中3の秋の以降に受験対策に入るのですが、この時に綺麗さっぱり忘れている状態では、受験対策にならず、復習する時間を作らないといけないのです。

やり直しの時間は、勉強した気にはなりますが、マイナスを0に戻すような作業です。プラスになっていないので、すごくもったいないんです。

もう一度言いますが、そうならないためにも、中2の間に目の前のことと中1からの復習をしておきましょう。

特に、中1の理科。地学分野(地層、地震、岩など)と物理分野(光、音)は忘れられている代表格です。受験対策で色々なことをしないといけない中で忘れているから、復習して思い出す作業で時間が潰れていく…。もったいないです。

中3秋以降は受験対策

天王山を制した後は、受験対策が待っています。

どの塾でもそうですが、受験対策テキストが別で用意されています。ほぼほぼの部活が引退し、時間がある状態。全ての時間を勉強に充てようぜ!ってなる。

夏で頑張って知識を広げ、秋で定着させる。そして冬活用し、年が明けたら本番です。

この秋で定着させることができるかが勝負です。

また勝負か…って思うでしょう。また勝負なんです。因みに、冬も勝負ですけどね。

なので、秋以降は勝負なんです。

効率よく勉強することが求められるのが秋以降だと覚えておきましょう。がむしゃらに言われたことをこなすのではなく、自分に何が足りていないかを考え、行動し、次の模試で答え合わせをする。スケジュールを意識し、自分に足りていない部分を見つける秋にしていきましょう。

まとめ

受験制度変更に伴い、変更点から始まり、その対策方法をお話しました。

結果的に、いつもと一緒じゃん!となった方も多いかもしれませんね。

そうなんです。一番の対策方法は、良い成績を取る!なんです。

  • 対策① 内申は観点を意識してできる限り上げていきましょう。
  • 対策② 志望校を早めに選定しておきましょう。
  • 対策③ 学力を上げよう。

今まで通りじゃん!って話ですが、2次選考による一発逆転ができなくなる以上、目の前のことをしっかり、きっちり、かっちり、やり切りましょう。

今まで通りじゃん!って話ですが、2次選考による一発逆転ができなくなる以上、目の前のことをしっかり、きっちり、かっちり、やり切りましょう。

そういうことができるようになったら、大人になったときに、かっこよくなれます。

頑張っていきましょう!

では、また。

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